NHKは11月26日、2021年大河ドラマ・青天を衝けの主要キャスト第2弾を発表しました。
今回のキャストは主に、将軍継嗣問題に揺れる徳川家の面々と、渋沢栄一に多大なる影響を与えた周辺人物。
中でも大河初出演となる大谷亮平さん演じる老中・阿部正弘に注目が集まっています。
阿部正弘とは何者なのか?その生涯を簡潔にまとめました。
過去の大河ドラマで阿部正弘を演じた歴代俳優も、併せてご紹介。
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【NHK大河ドラマ青天を衝け】大谷亮平の演じる阿部正弘の生涯
【今日の墓碑銘】
1857年8月6日。阿部正弘が死去。江戸時代末期の大名。備後福山藩第7代藩主。奏者番・寺社奉行を経て26歳の若さで老中首座に就任。ペリー来航に際しては諸大名に対策を諮問し国論統一に腐心する。洋学所の創設や大船建造の解禁など開明的政策を実行した
(37歳・病死) #生寄死帰 pic.twitter.com/bABLKsdRLI— 義視 (@kamo1868) August 5, 2019
出生~少年期
文政2年10月16日(1819年12月3日)、第5代藩主・阿部正精の五男として江戸西の丸屋敷で生まれた阿部正弘。
文政9年に父・正精が死去。兄の正寧が家督を継ぐが病弱だったため、10年後の天保7年(1836年)に家督を譲られる。
天保9年(1838年)9月1日、奏者番に任じられる。
天保11年(1840年)には寺社奉行見習、寺社奉行に任じられ、感応寺の破却などを行なう。
徳川家斉(第11代将軍)の没後、大奥と僧侶が乱交を極めていた事件が露見。正弘は家斉の非を表面化させることを恐れ、僧侶の日啓や日尚らを処断。大奥の処分はごく一部だけにした。
この裁断により、第12代将軍・徳川家慶より目をかけられるようになる。
老中就任~開国を巡る攻防
天保14年(1843年)に25歳で老中となった正弘は、幕府を動かすようになる。
天保15年(1844年)5月に江戸城本丸焼失事件が起こり、さらに外国問題の紛糾などから水野忠邦が老中首座に復帰。
しかし翌年には、天保改革時代に不正を行っていたことを理由に忠邦を失脚させ、代わって老中首座となった。
以後、家慶、家定の2代将軍に仕え、幕政を統括。
老中在任中には、度重なる外国船の来航や中国でのアヘン戦争勃発など対外的脅威が深刻化したため、その対応に追われている。
幕政においては、弘化2年(1845年)から海岸防禦御用掛(海防掛)を設置して外交・国防問題に当たらせた。
また、薩摩藩の島津斉彬や水戸藩の徳川斉昭など諸大名から幅広く意見を求め、筒井政憲、戸田氏栄、松平近直、川路聖謨、井上清直、水野忠徳、江川英龍、ジョン万次郎、岩瀬忠震など大胆な人材登用を行った。
さらに人材育成のため、嘉永6年(1853年)には自らが治める備後福山藩の藩校「弘道館」(当時は新学館)を「誠之館」に改め、身分にかかわらず教育を行った。
弘化3年(1846年)、アメリカ東インド艦隊司令官ジェームズ・ビドルが相模国浦賀(神奈川県)へ来航して通商を求めたが、正弘は鎖国を理由に拒絶。
7年後の嘉永6年(1853年)にはマシュー・ペリー率いる東インド艦隊がアメリカ大統領フィルモアの親書を携えて浦賀へ来航。同年7月には長崎にロシアのプチャーチン率いる艦隊も来航して通商を求めた。
正弘が有効な対策を打ち出せない間に、松平慶永や島津斉彬らの意見により徳川斉昭が海防掛参与に就任。
これをきっかけに諸大名が幕政への介入が始まり、幕府の権威が低下。雄藩の発言力、及び朝廷の権威強化につながった。
安政の改革~晩年
嘉永7年1月16日(1854年2月13日)、ペリーの再来により日米和親条約を締結。
こうして約200年間続いた鎖国政策は終わりを告げ、条約締結に反対した徳川斉昭は海防掛参与を辞任することになる。
安政2年(1855年)、攘夷派である徳川斉昭の圧力により、開国派の松平乗全、松平忠優を8月4日(9月14日)に老中より罷免したことが、開国派であった井伊直弼らの怒りを買う。
孤立を恐れた正弘は10月9日、開国派の堀田正睦を老中に起用して老中首座を譲り、両派の融和を図ることを余儀なくされた。
こうした中、正弘は江川英龍、勝海舟、大久保忠寛、永井尚志、高島秋帆らを登用して海防の強化に努め、講武所や長崎海軍伝習所、洋学所などを創設した。
後に講武所は日本陸軍、長崎海軍伝習所は日本海軍、洋学所は東京大学の前身となる。また、西洋砲術の推進、大船建造の禁の緩和など幕政改革(安政の改革)に取り組んだ。
安政4年6月17日(1857年8月6日)、老中在任のまま江戸で急死した。享年39。
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過去の大河で阿部正弘役を演じたのは?
共通点が何も無さげな舅と婿ですが、前世が二人とも阿部正弘#なつぞら#篤姫#西郷どん pic.twitter.com/PqmIsHu4LI
— akir (@arien0727) April 4, 2019
過去のNHK大河ドラマで阿部正弘役を演じた歴代俳優をまとめました。
※太字は大河主人公
第1作 花の生涯 1963年 4月~12月 高松政雄さん
第28作 翔ぶが如く 1990年1~12月 若林豪さん
第37作 徳川慶喜 1998年1~12月 大橋吾郎さん
第47作 篤姫 2008年1~12月 草刈正雄さん
第49作 龍馬伝 2010年1~12月 升毅さん
第52作 八重の桜 2013年1~12月 久松信美さん
第57作 西郷どん 2010年1~12月 藤木直人さん
第60作 青天を衝け 2021年 大谷亮平さん NEW
開国の主要人物だけあって、大河出演は堂々たる7回。
25歳の若くして老中になった上に、肖像画からもわかる通りかなりの男前。
イケメン俳優が名を連ねるのも納得です。
大谷亮平:「青天を衝け」で初大河 25歳で老中となった阿部正弘役 https://t.co/GRfRhbLyNH pic.twitter.com/tvGjRXWpmy
— ルンルンアンテナ (@PpE0tEppIeOVIE8) November 26, 2020
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まとめ
将軍継嗣問題(家定の後継者問題)では一橋慶喜を推していた阿部正弘。
家定と対立関係にあった慶喜派の一員として、また徳川家の重臣として、本編登場回数は複数回に渡ると思われます。
2021年2月14日からの放送が、今から楽しみです。
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